Cue、FMちゅーピー、RCCテレビ、タウン誌シネマッドなど大勢の取材陣が同乗し、取材合戦となった今回の「おさんぽクルーズ」。「他の取材クルーには負けないぞ〜!」と、年齢を忘れて張り切るゆっきー&まるこのコンビ。
「いざ!行ってきまーす!(わくわく・・・)」
≪体験コース≫「Cコース 伊予忽那諸島「睦月島」と映画「東京家族」舞台「大崎上島 木江」島ウォーク」
大崎上島は、映画「東京家族」のロケが行われた島。木江の街並みを島ガイドと巡ります。睦月島では「當田八幡神社」や「長屋門」などを見学。島の特産品も楽しみです。
※詳しくはこちら⇒http://www.setonaikaikisen.co.jp/travel/pdf/2013/2013spring-osanpo.pdf
宮島口港、広島港、呉港からチャーター高速船「はやしお」に乗り込んだのは総勢47人。4月13(土)は朝からすっきり晴れて、船内の窓から見る海はキラキラと輝いています。
「江田島と能美島は陸続きですが、もともとは別の島だったんですよ」と教えてくれるのは、マリンガイドの本田智恵さん。干潮時には浅瀬を岩伝いに渡っていたとのこと。そのため埋め立てた浅瀬には「飛渡瀬」という地名がついたそうです。
やがて、能美島と倉橋島を結ぶ「早瀬大橋」に近づきました。全長623mの雄大なトラス橋を間近に見ようと、デッキに上る人たちも大勢います。「はやしお」はスピードを緩めて早瀬大橋の下をくぐりました。次に見えてきたのは、鹿島の段々畑。山頂近くまでびっしりと続く石垣は整然とした美しさです。
広島県の鹿島を離れるといよいよ愛媛県の忽那(くつな)諸島へ。最初の上陸地「睦月島(むづきじま)」が見えてきました。
睦月島は、松山市中心部の北、中島の東にある島で、穏やかでのんびりした雰囲気。車もあまり通らない静かな街は、時間がゆっくり流れる気がします。
當田(とうだ)八幡神社で、日露戦争当時に乃木大将が書いたという記念碑を見た後、玉善寺に向かうと、大きなクスノキが目えてきました。境内にあるこの木は、幹の周囲7m、樹齢300年以上で迫力満点。幹が二股に分かれていることから「夫婦楠(めおとぐす)」という名前がつきました。
海岸沿いの道には、りっぱな門構えの民家がずらりと並びます。かつては行商の島として「伊予かすり」を売り歩く縞売りが盛んなことから、長屋門を持つ家が多いとか。ここで、みかんなどの柑橘類が販売されていました。「島でとれたみかんがほしい!」と、皆さん売り場に殺到します。中でも「タロッコオレンジ」という珍しい品種が大人気。広島市内ではあまり見かけませんが、赤い色が混じったブラッドオレンジの一種。あっという間に売り切れてしまいました。
港に戻ると、特産品を販売するテントが出されていました。ひじき、わかめ、寒天など、瀬戸内海ならではの商品がいっぱい。私が気になったのは「しょうゆもち」。上新粉に砂糖と醤油を入れて蒸して作るそうです。島のお母さんたちが作るおやつ、何だかほっとする懐かしい味です。
昼食は、北条鹿島の太田屋旅館で「鹿島漁師御膳」をいただきました。お刺身やひじきの煮物、鯛めしはもちろん、お吸い物にも鯛の切り身が入るなど海の幸づくしです。
どの料理も出汁がよく効いて、薄味ですが旨みが深い!おひつにはたっぷり鯛めしが用意されていましたが、おかわりをする人が続出。
食べきれずにちょっぴり余った鯛めしは、もったいないので、おにぎりにして持ち帰りました。
山田洋次監督が監督50周年記念作品としてメガホンをとった「東京家族」。その家族の故郷に設定されたのが、大崎上島の木江地区です。
天満港に到着すると「ここで、橋爪功さんを迎えるシーンが撮影されました」と、さっそく島ガイドの秋山英雄さんが案内してくれます。妻夫木聡と蒼井優の二人が乗るフェリーには小型船が用意され、「綺麗すぎるから」と少し汚して撮影したそうです。
続いて、古い町並みを見ることができる300mほどの天神通りを歩きました。ここは、大正、昭和の面影を残した木造の商家や旅館が建っています。今では珍しい木造3階建ての家も。外灯や旅館の看板、2階の窓の柵は凝った造りで時代を感じさせます。
さて、ロケ地一番の見どころは夫婦が住む家として登場する築100年の民家。小高い山の上にあり、きつい坂道が続きます。ようやく民家の庭先に到着して振り返ると、眼下には瀬戸内海の青い海!「うわぁ〜!」「キレイ!」と歓声が上がります。この景色は坂道を登ったご褒美でしょうね。
母屋と離れを結ぶ渡り廊下は、この家の中でも特に山田監督のお気に入り。「蒼井優さんが廊下を渡るシーンは夜の撮影でしたが、照明が明るくて昼間のようでしたね」と、秋山さんは昨日のことのように話します。ロケが行われたのは、昨年の5月。まだまだ大崎上島の「東京家族」ブームは続きそうです。
さて、旅の締めくくりはおみやげ選び。同じ大崎上島の白水港で船を下り、創業80年の岡本醤油に行きました。
まずは、醤油の香ばしい匂いが漂う醸造場を見学。厳選した国内産大豆と小麦、天日塩を原料に、昔ながらの杉の大桶で造られた醤油は、格別の美味しさです。
店先には、醤油のほかにも地元の商店さんたちが特産品を販売していました。並んでいるのは、甘夏ジュースやレモンマーマレード、ブルーベリーのジュースなど。その他、パンやタケノコまで多種多様。
瀬戸内海の温暖な気候は、果物や野菜、放し飼いで育った鶏の卵など、自然の恵みを育んでいるんですね。
たっぷり遊んでおみやげも買って皆さん大満足。「はやしお」はこれから呉港、広島港を目指します。
帰りは安芸灘大橋、音戸の瀬戸を通ります。3月27日に開通したばかりの赤いアーチ型の第二音戸大橋も船から見ることができました。
睦月島は、初めてコースに入れました。都会の喧騒を離れて島旅の原点を楽しんでいただけると思います。
また、大崎上島では、ガイドさんから映画の撮影裏話が聞けるのも魅力の一つです。
その他にも、春のおさんぽクルーズは、アートの島「直島」を満喫したり、来島大橋ミニウォーキングを体験できるコースもあります。
お問い合わせなどはお気軽に、瀬戸内海汽船トラベルサービス(紙屋町営業所 082-545-5501)までご連絡ください。皆様のご参加を心よりお待ちしています。